日本思想史研究会(京都)のブログ

本研究会は立命館大学を拠点に、歴史学・思想史の問題について時代・地域に捉われることなく、深く考えていく場として設立されました。2014年度後期例会は、個人研究テーマ報告です。

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6月7日例会報告要旨

6月7日の例会で行われた報告要旨についてお知らせします。

【報告要旨】

本報告は、丸山眞男『「文明論之概略」を読む』上巻を題材にして、

本書が、丸山における福沢論としていかなる位置づけにあるかということを考察した。

報告では、まず、戦時期における丸山の福沢論と、戦後直後の福沢論について、その〈作為〉をめぐる思惟をヒントにしながら、

その〈作為〉という論理自体は、丸山においては戦前も戦後も思想的に一貫していることを提示してみた。

しかしながら、また丸山の福沢論は戦前と戦時では論点をスライドさせながら論じている側面もあるため、

主に本書において頻出する〈機会主義〉や〈惑溺〉という用語に着目し、

本書以外の諸論考を参照にして、考察を試みた。

結論としては、丸山は福沢論を通じながら、それ自体がそもそも丸山の思想でもあるという意味で、

丸山自身を映し出すような〈鏡像〉としてあるのではないか、ということを考察した。

本書自体は、分量的にも多く、内容要約が難しいテクストであるため、

むしろ、論点を絞りながら報告した次第である。

本報告で残された課題は、また研究会の報告や討論などを通じて深めていければと思っている。

文責:岩根卓史

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