日本思想史研究会(京都)のブログ

本研究会は立命館大学を拠点に、歴史学・思想史の問題について時代・地域に捉われることなく、深く考えていく場として設立されました。2014年度後期例会は、個人研究テーマ報告です。

4月26日例会報告報告要旨

4月26日例会で行われた報告要旨について、お知らせします。

【報告要旨】

本報告では、丸山眞男『日本政治思想史研究』第二章「近世日本政治思想における「自然」と「作為」」を取り扱った。報告では、最初に内容要約を行った上で報告者による所見を提示した。所見としてまず、戦後儒学思想史における丸山の位置づけに関する議論を示し、丸山によって徳川儒学を主として古学派への展開として描写する方法や、朱子学一般を〈普遍〉とし、かかる日本における展開を〈特殊〉とするような戦後儒学思想史の一定の枠が定められたと論じた。加えてかかる丸山以降の儒学思想史における議論の問題点に関して簡単な言及をなした。次に二つ目の所見として、酒井直樹氏による議論を援用しながら、従来戦後民主主義の代表者として位置付けられてきた丸山における『日本政治思想史研究』における方法論とは、田邊元や三木清ら「近代の超克」グループによる学問的方法論を踏襲したものであるという点を指摘し、丸山を同時代的に位置づける必要性やアジア認識における問題性などを勘案した上で丸山を捉えていく必要性を提議した。

文責:松川雅信

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