日本思想史研究会(京都)のブログ

本研究会は立命館大学を拠点に、歴史学・思想史の問題について時代・地域に捉われることなく、深く考えていく場として設立されました。2014年度後期例会は、個人研究テーマ報告です。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

7月6日 例会予告

議題:向井元升『知恥篇』の史料翻訳・解説・考察
報告者:黄薇姍(こうびさん)

要旨:
近世初期に長崎を舞台に活躍した儒医の向井元升(玄松、1609-1677)は、著述が医学・本草学・天文学・暦学に関するものが多いため、長崎郷土史および近世の医学、天文学においてよく知られていたようである。しかし、彼の『知恥篇』(1656)には、神道崇拝の立場から、仏教・キリシタン批判、とりわけ隠元の来日事項などに関する議論がなされており、元升の神道・仏教・キリスト教に関する宗教観を読み取れるわけであるものの、思想史研究においてはその史料を問題視されていない。本報告は、元升の『知恥篇』という史料を中心に、内容全体を紹介したうえで、全文の主旨が読み取れる「知恥篇引」(添付ファイルをご参照ください)と隠元の渡日や黄檗禅に対する批判するものを現代語に訳す。史料の翻訳を踏まえ、元升の神道的立場から明から渡来した隠元やその明風の仏教への批判的議論を分析し、元升の宗教観およびその中に見て取れる自他認識を検討してみる。

参考文献:
向井元升『知恥篇』(木村得玄『黄檗宗資料集成』<第二巻>春秋社、2015年、5~124ページ)。
菰口治「向井元升の『知恥篇』素描ー神道・仏教・キリシタン観ー」(『中国哲学論集』(19)、1993年10月、54~69ページ)。
平久保章『隠元』吉川弘文館、1989年。
木村得玄『黄檗宗の歴史・人物・文化』春秋社、2005年。
若木太一編『明清時代の長崎』勉誠出版、2013年。

PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。