日本思想史研究会(京都)のブログ

本研究会は立命館大学を拠点に、歴史学・思想史の問題について時代・地域に捉われることなく、深く考えていく場として設立されました。2014年度後期例会は、個人研究テーマ報告です。

6月8日 例会予告

議題:「対治邪執論」の現代日本語訳と解説・考察
報告者:張振康(大阪市立大学文学研究科東洋史学専修)
課題史料:「対治邪執論」(海老沢有道ほか校注『日本思想大系25 キリシタン書排耶書』岩波書店、1970年、pp492-502)

要旨:臨済宗妙心寺派の僧である雪窓宗崔は幕府の要請により、正保四年(1647)に長崎興福寺でキリシタン破斥の説法(「興福寺筆記」)を行い、翌年(1648)に「対治邪執論」を著述した。今回の報告では、仏教の立場からキリシタン宗門の排撃を意図して執筆された「対治邪執論」という史料を現代日本語に翻訳・解説を行う。そのうえで、「対治邪執論」の成立した時代的背景を踏まえ、近世日本において仏教的立場に立つキリスト教批判の言説を雪窓宗崔の議論から考察する。

参考文献:

加藤均「近世日本における仏教者のキリスト教理解 : 鈴木正三と雪窓宗崔の排耶書比較を中心にして」『日本語・日本文化』大阪大学日本語日本文化教育センター、2013-03、pp55-64。

西村玲「近世仏教におけるキリシタン批判――雪窓宗崔を中心に」『日本思想史学』(43)、2011、pp79-94。

「キリシタン時代切支丹批判書――雪窓宗崔の『対治邪執論』と『興福寺筆記』を中心に(キリシタン文化と日欧交流)――(キリシタンと近世社会)」『アジア遊学』(127)、2009-11、pp172-180。

高神信也「江戸初期の排耶書について――林羅山と雪窓宗崔を中心として」『哲学年誌』(8)、2002-03、pp39-48。

大桑斉『史料研究雪窓宗崔:禅と国家とキリシタン』同朋舎出版、1984年。

以上でよろしくお願いいたします。

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