日本思想史研究会(京都)のブログ

本研究会は立命館大学を拠点に、歴史学・思想史の問題について時代・地域に捉われることなく、深く考えていく場として設立されました。2014年度後期例会は、個人研究テーマ報告です。

2015年10月29日 例会報告要旨

 本報告は、17世紀初め頃中国と日本の二人の思想家王常月と度会延佳を分析の対象として、その時両国において「心法」の広がりの様子を一瞥したものである。両者は同じく太平の世を迎えたばかりの社会に生きており、自分の「宗教家」の身分を活かしつつ、理想を自身の著作に溶き込んで、なおそれを「心法」と名乗って民衆に教えようとしている。本報告は中国史家岸本美緒氏の「共通リズム」論を手がかりとして、両者の著作「龍門心法」、「陽復記」の中に当時の社会に対して何を改善しようとしているのかに関する言説を抽出し、彼らがなぜかようなものを書くのかの原点を分析した。

文責:蕭月

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