日本思想史研究会(京都)のブログ

本研究会は立命館大学を拠点に、歴史学・思想史の問題について時代・地域に捉われることなく、深く考えていく場として設立されました。2014年度後期例会は、個人研究テーマ報告です。

2015年1月22日ミニシンポジウムについて

○ミニパネルセッション「東アジアにおける儒学的儀礼の理論と実践」(コーディネーター:高橋恭寛)

・趣旨:
 東アジアの諸地域における儒教思想の「実践」に関わる学術研究は、一身の内省から、学塾における教育や政治改革の理論的背景まで、幅広い射程を有して行われてきた。
 しかし、風土の異なる東アジア諸地域のなかで「儀礼(礼楽)」という具体的場面における儒教儀礼の実現をどのように模索していたのかという点に関して、中国や李氏朝鮮に関しては、少なからず存するものの、日本の場合、ほとんど手が付けられていない。儒学が浸透した中国・朝鮮とは異なる徳川社会において、儀礼や作法などを直接そのまま反映させることは不可能に近かった。しかし、それは中国や李氏朝鮮と異なり、日本の儒者が葬礼以外の儀礼に言及せず、儀礼の受容への試行錯誤をしていなかったことを意味するわけではない。
 今回、葬祭礼、釈奠(学校礼)、楽律という三つを取り上げ、徳川期の日本を中心にしつつも、東アジア諸地域のなかでそれらがどのように把握されていたのか、また「実践」を試みられていたのかを三人の若手研究者の方々に発表していただく。それによって、理気論や道徳思想などと異なる、具体的な礼楽・作法の振る舞いという視点から、儒学思想の受け止め方の一端の解明を試みたい。(文責:高橋恭寛)

・報告①:李月珊(東北大学大学院)「近世における公家釈奠の伝統」
・報告②:榧木亨(関西大学大学院)「近世日本における『律呂新書』研究―中村惕斎を中心として―」
・報告③:松川雅信(立命館大学大学院)「『家礼』受容史雑考―闇斎学派をめぐって―」
・コメント:高橋恭寛(東北大学専門研究員)

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