日本思想史研究会(京都)のブログ

本研究会は立命館大学を拠点に、歴史学・思想史の問題について時代・地域に捉われることなく、深く考えていく場として設立されました。2014年度後期例会は、個人研究テーマ報告です。

2014年6月12日例会討論要旨

 6月12日、横山潤氏によって、報告が行われた。氏は林淳氏、昆野信幸氏の論考によりながら、村上重良評価の現在を描こうと試みているが、これに対してフロアから、横山氏自身がこれらの村上評価に対して、どのように考えるかという質問と両氏の立場(前者は戦後歴史学の研究、後者は皇国史観、国体論の研究)を踏まえた考察が必要だったのではという意見が出た。また、村上にとってのエンゲルス『ドイツ農民戦争』、講座派歴史学による明治維新史研究とは何だったのかという質問から、村上が「国家神道」「民衆宗教」を語り出した時代性の考察の必要性が指摘された。また、村上重良班の問題のたて方についても質問が出、戦後の「国家神道」史、「民衆宗教」史、言い換えれば国家と宗教、民衆と宗教に関する問題の草分けであり、大成者である村上を史学史的に振り返ることで、宗教研究を行う班員の立つ基盤を考え直したいという意図が示された。

文責:石原和

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