日本思想史研究会(京都)のブログ

本研究会は立命館大学を拠点に、歴史学・思想史の問題について時代・地域に捉われることなく、深く考えていく場として設立されました。2014年度後期例会は、個人研究テーマ報告です。

第26回韓国日本近代学会国際学術大会発表者・参加者募集

国際学術大会参加者募集のお知らせです。

韓国日本近代学会国際学術大会が、11月10日(土)に、

立命館大学衣笠キャンパスで開かれます。

下記のリンクから、フロッピーマークの部分をクリックすれば、申請書をダウンロードできます。

リンク

多忙の折ですが、奮ってご応募ください。

ご案内の文面を転載します。

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第26回韓国日本近代学会国際学術大会発表者及び参加者募集



第26回韓国日本近代学会学術大会を下記のよう立命館
大学で開催することになりました。日韓研究者間の活発な交流の場になりますよう会
員の皆様の積極的なご参加を心よりお願い申し上げます。



(1) 大会テーマ:未定

(2) 日時:2012年11月10日(土) 9:00~18:00

(3) 会場:立命館大学(京都市 衣笠キャンパス)

(4) 発表分野:日本語学、日本語教育、日本文学、日本学、日韓通翻訳、韓日交流

(5) 申し込み締め切り:2012年8月20日

(6) 発表要旨締め切り:2012年10月10日

(7) 学会当日:昼食代(1千円)、レセプション代(4千円)、参加費(1千円)

(8) 発表予稿集代:1千円、翻訳料:A4用紙1枚当たり1千円

(9) 費用はすべて学会当日会場で受付予定

(10) 問い合わせ:事務局 +82-51-890-1264
         e-mail : kindai2000@hanmail.net
         HP:http://www.kjkin2000.com

今回の大会は学術発表だけでなく、会員相互間の親睦を図ろうとレセプションも用
意しました。盛大な学会になりますように会員の皆様の惜しみないご参
加とご協力を心よりお願い申し上げます。



韓国日本近代学会 会長 関根英行・申景浩
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文責:岩根卓史
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7月5日例会報告要旨

7月5日例会の報告要旨について、お知らせします。

【報告要旨】

今回は、丸山眞男「歴史意識の「古層」」について報告を行なった。報告の流れは、論文の要約を中心に行ない、そこに補論を付け加えている。
補論では、議論に入る前段階として、丸山が東大定年退職後に書いた最初の論文であることを触れた。また、「歴史意識の「古層」」の初出時に同じ雑誌に掲載された加藤周一との対話である「歴史意識と文化のパターン」の内容も触れ、論文の書かれた背景の考察を試みた。

文責:坂元宏之
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6月28日例会討論要旨


6月28日例会にて行われた討論要旨について、お知らせします。

【討論要旨】


今回の報告では、股座真実子氏が丸山眞男「思想史の考え方について―類型・範囲・対象―」について報告し、それに基づく議論が行なわれた。まず、報告者のまとめた「日本思想史」や丸山の「日本思想史」の研究方法について、事実確認や単語の意味確認が行なわれた。続いて、”History of Ideas”の成立した時代背景についての質問があり、報告者は新カント派とマルクス主義の対立があったと応答した。また、丸山の方法論についての議論も行なわれ、フロアから歴史学者は丸山に対して批判的な意見があるという指摘が出た。そして、日本哲学と日本思想史の違いについての質問があり、それに関連して哲学と哲学史の違いも問われた。また、idea(thought)とphilosophyの違いについても議論になり、フロアから、前者は考えであり、後者は西洋哲学という学問に限定された上で思想史になるという指摘があった。その他、ドイツ精神史に基づき、日本精神史が生まれたことで、叙述が変化し、それに伴い中身も変化した可能性の指摘があった。なお、一部の質問については、他の丸山の論文を読んだうえでの議論が必要なため、次回以後への課題になった。

文責:坂元宏之
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7月12日例会報告要旨

7月12日例会での報告要旨についてお知らせします。

【報告要旨】

丸山真男の『忠誠と反逆』は、主体と主体をめぐる外部の問題を、日本思想史を舞台に描いたものである。とくに、徳川の武士集団の感覚的で人格的な忠誠観が、封建性の組織化と拡大、そして、それによる思想史的合理化によって抽象的に変質されていく過程、また、 武士的エートスが明治維新を前後とした天皇の超越性の再確認のもとでどのように変形していくのかに注目する形で全体的な叙述が始まっている。そして、明治に入ってからの天皇制イデオロギーが、忠誠と反逆の側面から社会的にどのように現れていたのかを語る。

今回は『忠誠と反逆』の読解の一例として酒井直樹の「丸山真男と忠誠」(『現代思想』22-1、1994)を紹介した。ここで酒井直樹は、本研究が丸山の『日本政治思想史研究』以来堅持している問題意識の反復であると批判する。つまり「即自的な民族共同体からいかにして個の主体的な選択に基づく国民共同体を制作するか」という問題は『忠誠と反逆』に受け継がれており、その意味で丸山の出発点はつねに日本人知識人としての「存在被拘束性」の自覚からなされていると批判する。

最後に議論の焦点となったのは、丸山のいう「ネガ」をどのように考えるべきかという問題であった。イデオロギー側に立つ運動も、それに反対する運動も、組織の全体的な力となることはできず、そのかぎり忠誠と反逆はつねに体制の両面を表わすものであると丸山は語っている。このようなことから、体制あるいはシステムのイデオロギーにおける忠誠と反逆がもつ「ネガ」というものは、その反対に「ポジ」を持たない極端的な虚無感を与えざるをえない。

文責:許智香
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