
題目:近世儒学の成立と李文長
発表者:立命館大学准教授 谷 徹也 先生
日時: 2022年8月5日(金)18時~20時
場所: Zoomでオンライン開催(参加希望者は前日までにshisoshiken@gmail.comにご連絡ください。)
李文長――被虜人や文化人、易学者、そして儒者という多様な顔を有していたこの人物は従来、日朝関係史や美術史の分野でわずかに知られるに過ぎなかった。日本の思想史研究において脚光を浴びることはなかったが、その影響や人的交流の広さを知れば、「もう一人の姜沆」と捉えることも首肯されるだろう。
本報告では、先行研究の成果に導かれながら、李文長の足跡を丁寧に掘り起こす。そのうえで、李文長という存在が近世の思想界においてどのように記憶され、また忘却されていったのかを分析することによって、彼の思想的位置、及び日本における近世儒学の成立過程を見通したい。かかる試みは同時に、東アジアの「近世化」論にも新たな一面を切り拓くだろう。
《参考文献》
桂島宣弘「姜沆と藤原惺窩――十七世紀の日韓相互認識」荒野泰典ら編『日本の対外関係
』5、2013年
학술저「李文長과 그의 시대 ――德川時代를 예견한 조선의 儒學者――」(黄昭淵「李文長とその時代――徳川時代を予見した朝鮮の儒学者――」)『日本學研究』37(韓国)、2012年

発表者:立命館大学准教授 谷 徹也 先生
日時: 2022年8月5日(金)18時~20時
場所: Zoomでオンライン開催(参加希望者は前日までにshisoshiken@gmail.comにご連絡ください。)
李文長――被虜人や文化人、易学者、そして儒者という多様な顔を有していたこの人物は従来、日朝関係史や美術史の分野でわずかに知られるに過ぎなかった。日本の思想史研究において脚光を浴びることはなかったが、その影響や人的交流の広さを知れば、「もう一人の姜沆」と捉えることも首肯されるだろう。
本報告では、先行研究の成果に導かれながら、李文長の足跡を丁寧に掘り起こす。そのうえで、李文長という存在が近世の思想界においてどのように記憶され、また忘却されていったのかを分析することによって、彼の思想的位置、及び日本における近世儒学の成立過程を見通したい。かかる試みは同時に、東アジアの「近世化」論にも新たな一面を切り拓くだろう。
《参考文献》
桂島宣弘「姜沆と藤原惺窩――十七世紀の日韓相互認識」荒野泰典ら編『日本の対外関係
』5、2013年
학술저「李文長과 그의 시대 ――德川時代를 예견한 조선의 儒學者――」(黄昭淵「李文長とその時代――徳川時代を予見した朝鮮の儒学者――」)『日本學研究』37(韓国)、2012年


